令和7年5月16日、大津と京都を結ぶ「琵琶湖疏水」の施設が今後国宝及び重要文化財に指定される見込みであるとのニュースが発表され、大きな話題になりました。
国指定・選定文化財の数が全国の市町村で第3位(!)の大津市においても、建造物分野の国宝指定は昭和36年(日吉大社西本宮本殿および東本宮本殿)以来、なんと64年ぶりのことで、10件目の国宝建造物になる見込みです。
>>>詳しくは琵琶湖疏水施設の国宝・重要文化財指定について(市ホームページ)
この嬉しい知らせを受けて、令和7年5月30日(金曜日)に、京都市長、滋賀県知事、大津市長が、びわ湖疏水船へ乗船された様子を、広報課職員がレポートします!
この日、三井寺乗下船場(滋賀県大津市大門通地先)には、大津市観光キャラクター「おおつ光ルくん」と京都市上下水道局マスコットキャラクター「すみと(澄都)くん」と「ひかりちゃん」、滋賀県イメージキャラクター「キャッフィー」もお祝いに駆けつけてくれました。
我らがおおつ光ルくんは趣味の和歌で、喜びを表現!

京都市の松井市長、滋賀県の三日月知事、大津市の佐藤市長とマスコットキャラクターが今後も琵琶湖や琵琶湖疏水、疏水沿線を盛り上げていくために一致団結!決意表明の円陣。
「「「みんなで一丸となって、さらに盛り立てていきましょう!」」」

「「「エイ・エイ・オー!!!」」」

学芸員さんの案内で、船の通行時に琵琶湖側と大津運河側の水位差を調節する「大津閘門(こうもん)」や、琵琶湖の水位の増減に関わらず、疏水に一定量を供給するための水量調整をする「堰門(せきもん)」などを見学したのち、びわ湖疏水船に乗船。


びわ湖疏水船は琵琶湖から京都へ水を運ぶ長大な運河を構成する3つの隧道(ずいどう/トンネル)を抜けて、京都へ向かいます。
各トンネルには明治を代表する政治家らが揮毫(きごう)した「扁額(へんがく)」と呼ばれる石の額が掲げられており、ギリシャ神殿風のデザインの洞門(どうもん)が目を引く第一トンネルの上部には、初代内閣総理大臣・伊藤博文の揮毫による「気象萬千(きしょうばんせん/「様々に変化する風光は素晴らしい」の意味)」の文字を目にすることができます。
青空と新緑が水面に映えてきらきら光る、絶好のロケーションの中、いざ出航!

(広報課はこの日、スタートの大津市とゴールの京都市に分かれて取材を行ったため、道中の様子は残念ながら撮影できず💦
令和7年度春シーズンの運航は6月上旬に終了してしまいましたが、毎年秋シーズンも運航されていますので気になる方はそちらをお楽しみに! >>>詳しくはびわ湖疏水船(公式サイト)🚢)
3首長が乗った疏水船は、三条実美(さんじょうさねとみ)の揮毫による「美哉山河(うるわしきかなさんが/「なんと美しい山河であることよ」の意味)の扁額の下を通過して、京都蹴上乗下船場(旧御所水道ポンプ室前)に到着!

下船した3首長はこの表情!

乗船の感想を聞かれると…
松井市長
私は初体験だったのですが、お天気にも恵まれ、それぞれの国宝・重要文化財の魅力を感じながらの乗船となりました。今日も疏水の沿道には、散策をされている方、ランニングをされている方など、たくさんの方がいらっしゃいました。これからもっと多くの方々に、この魅力を感じていただけたらと思います。琵琶湖疏水は、滋賀県・大津市・京都市をつなぎ、我々の生活、産業、文化の礎となる近代の都市基盤であって、その偉大な功績が現在も生きているということに感銘を受けました。
三日月知事
私も久しぶりに乗船させていただきましたけれども、新緑も爽やかで、ツバメとかセキレイとか琵琶湖虫とか、いろんな生き物にも歓迎されてとてもいいクルーズを体験できました。
改めてこの琵琶湖疏水施設が、国宝・重要文化財に指定されたことは私たちにとって大きな誇りであり、喜びであります。また今も多くの方々がこの琵琶湖の水の恵みを大切に届け、そしていただいているということをこれからも大事にしていきたいなと、改めて思いました。
佐藤市長
2回目の乗船でしたが、改めてこの琵琶湖疏水の通船事業の魅力を満喫しました。今日は爽やかな風の中で船に乗れたことを嬉しく思いますし、国宝・重要文化財に指定されたという喜びを噛みしめながらの乗船になったことを大変嬉しく思います。
同時に、ガイドの皆さんにはこの通船事業を通じて多くのおもてなしをしていただいていて、日々の積み重ねの中でどんどんと腕をあげていらっしゃるんだなっていうことを、今日説明を聞きながら感じました。一人でも多くの皆さんにこの琵琶湖疏水の通船を体感していただければなと思います。

3自治体が所蔵する資料等の交換展示についても、今後予定されているとのこと。楽しみ…!

佐藤市長は、引き続き「琵琶湖疏水記念館」へ。
蹴上インクライン(琵琶湖疏水を通行する舟が、運河の落差を乗り越えるために設置された傾斜鉄道)を操作していた「ドラム工場」も実際に目の前で見学することができます。

📍琵琶湖疏水記念館(京都市左京区南禅寺草川町17)
開館時間 9時~17時 ※入館は16時30分まで、ドラム工場の見学時間は午後4時まで。
入館料 無料
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝日・休日の場合は翌平日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
※気象状況等により、休館や入場制限の場合あり。
琵琶湖疏水では春の桜🌸、夏の新緑🍃、秋の紅葉🍁、冬の雪景色⛄など四季折々の景観を楽しむことができます。
皆さんもぜひ足を運んで、その魅力を感じてみてください!


大津市歴史博物館で琵琶湖疏水紹介パネルを展示中!

📍大津市歴史博物館(大津市御陵町2番2号)1階ロビー
会期 令和7年5月17日(土曜日)~7月13日(日曜日)
開館時間 9時~17時(休館日:月曜日)
観覧料 無料
展示内容 疏水船模型及び関係資料、京都市上下水道局(琵琶湖疏水記念館)提供の疏水紹介パネル
