ページトップへページトップへ

【特集】いきいきと自分らしく誰もが心豊かに暮らせる共生のまちへ

健康・福祉
line icon

12月3日〜12月9日は障害者週間

大津市では、障害の有無にかかわらず、市民一人ひとりが個性を生かし、心豊かに生活できる「共生のまちづくり」を進めています。
この機会に障害を知り、理解することから始めませんか。

CASE1 得意を生かして、こだわりのお菓子屋さんに

がんばカンパニー製造員 我妻さん

お菓子づくりを通して、自分の成長を感じられるのが嬉しいです

僕は、クッキーの形を整えたり、シフォンケーキやパウンドケーキを作ったりしています。

自分の作ったお菓子が、色々なところで売られているのを見ると嬉しいです。
家族や友人に「あそこに売られていたよ。おいしかったよ」と言ってもらえると、ほっとします。
僕は、ケーキがふわふわになるように、空気を含ませながら生地をかき混ぜるのが得意なので、たくさんの人に食べていただきたいですね。

ふわふわの生地が自慢のパウンドケーキ

仕事を始めたばかりの頃は、色々な人の指示を聞くのが難しくて困ったこともありました。
でも、今では先を読んで動いたり、自分なりに段取りを整理したりできるようになり、自分でも成長したなと感じます。

先輩に教えてもらいながら、一つ一つ丁寧に仕上げ

みんなで冗談を言い合える、明るい雰囲気の職場で楽しいです。
これからも、この場所で頑張って働きたいと思います。

みんなで和気あいあいと作業に励む様子
徹底した衛生管理
丁寧に作られたお菓子は、売り場で購入できるほか、市役所などへの出張販売で、地域の人との交流も

がんばカンパニー
大将軍2-31-5 ☎︎077-543-2766

CASE2 劇場からひろがる心のバリアフリー

まちかどプロジェクト 劇団員 福坂さん

笑顔で仲間と練習に励む福坂さん

見ている人に思いが伝わったとき、演劇を続けてきて良かったと思えま

まちかどプロジェクトでは、さまざまな活動をしていますが、特に演劇には大きなやりがいを感じています。
セリフを覚えるのは難しく、いつも苦労していますが、スマートフォンに録音して、移動中や家でもずっと聞いて覚えるようにしています。

大変でも続けられるのは、舞台で演技をして拍手を浴びるのが嬉しいからです。
公演の後に演技の感想をもらうと「やってよかったな」と心から思います。

意見を出し合いながら、真剣に練習

これまでの一番の宝物は、4年ほど前に主役をさせてもらった経験です。
その時はテレビにも出て、近所の子どもたちや家族・親戚からも「見たよ!」と声をかけてもらえました。こんなに幅広い年代の人に、自分の演技を見てもらえたことが、本当に嬉しかったです。

これからも大変なことはあると思いますが、たくさんの人と支え合いながら、いろいろなことにチャレンジしていきたいです。

公演予定はまちかどプロジェクトのFacebookアカウントをチェック!

まちかどプロジェクト
大萱5-6-8 ☎︎077-543-2844

我妻さん、福坂さんが活躍する事業所の運営に携わる方に聞きました

社会福祉法人 共生シンフォニー 理事長 中崎さん

障害の有無を超えた「セーフティーネット」になりたい

私たちは、地域の方に「いてくれて良かった」と言われるような存在になることを目指して、地道な活動を積み重ね、共生の輪を少しずつ広げてきました。

活動の中で、障害の有無にかかわらず、さまざまな人と関わることで、「普通」とは何だろうと改めて考え直すことがあり、そうした経験や利用者の皆さんの成長を感じる機会を通じて、私自身も成長してきたように感じます。

共生シンフォニーは障害がある人たちだけではなく、生活に困難を抱える全ての人たちにとって、自分らしく生きられる場所でありたいと思っています。

ここで助けられた人が、次に困難な状況にある人を助ける。この「助け合いの循環」こそが、まちをより豊かにし、地域の「セーフティーネット」になると信じています。

みんなでつくる、優しいまち

ふと目にするマークや、市の手話に関する取り組みなど、私たちの身近な場所でも「優しいまちづくり」が進んでいます。
誰もが地域で心豊かに暮らしていくためには、まず、障害を正しく知ることが第一歩です。

市の障害福祉推進の立役者に「誰もが暮らしやすいまちづくり」を進めるポイントを聞きました

大津市障害者自立支援協議会 会長 藤木さん

特別なことではなく、一人ひとりの小さな心がけを

大津市では、平成12年から地域の障害福祉に関わるさまざまな課題の共有と解決に向けた協議の場として「大津市障害者サービス調整会議」を設置していましたが、平成18年10月に障害者自立支援法によって市町村に障害者自立支援協議会の設置が義務付けられたことを機に「大津市障害者自立支援協議会」に名称を変え、さらにその機能を向上させるために組織や事業内容の整備を進めてきました。

自立支援協議会では、障害のある人が自分で決めた「こんな暮らしをしたい」という思いを実現するために、行政だけではなく、地域の事業所や家族などみんなで集まって、知恵を出し合ってその人にとって必要な支援を考えています。

これまで障害のある人の課題は個人の課題と考えられることが多くありました。
しかし、障害のある人がその人らしく地域で暮らしていくには、地域の課題を解決する必要があります。

大津市は、他の地域の実例から学びながら、地域全体で福祉のレベルアップに取り組めている市だと思います。
また、事業所同士が幅広くつながり、地域の障害福祉をよりよくするために取り組んでいる点も特徴です。

人が共に暮らすということは、障害の有無にかかわらず、お互いに少しずつ迷惑をかけ合い、助け合いながら成り立つものです。

近所に困っている人はいないか、障害のある人がいないか、周りに向けてアンテナを張りながら、「一緒に暮らしていくにはどうしたらいいだろう?」と考えてみてください。

誰もが生活しやすい地域を作るために、違いを拒絶するのではなく、違いは違いとして認めて、お互いを尊重し、地域全体で共に生きていく意識を大切にしてほしいと願っています。

大津市障害者自立支援協議会ホームページ

お互いを尊重しよう 障害は人によってさまざま

障害は、外見では分かりにくいものや、複合的なものなど、一人ひとり状態や程度が異なります。

内部障害、難病

内臓の機能障害や免疫機能障害など、外見では分からないことが多いです。

肢体障害

病気やけがなどにより身体の動きに制限があり、日常生活に配慮が必要です。

聴覚障害

全く聞こえない人から、小さな音が聞こえない人など、個人差があります。

視覚障害

全盲や弱視、視野欠損、色覚異常など障害の状態や程度は人によってさまざまです。

知的障害

言葉を使うことが不得意だったり、物事の理解が比較的ゆっくりだったりします。

発達障害

コミュニケーション能力や想像力、対人関係に対して苦手な場合があります。

精神障害

多様な精神疾患があり、統合失調症、双極性障害、うつ状態や躁状態、依存症などさまざまです。

高次脳機能障害

交通事故や脳卒中などにより、脳機能に障害が起きた状態。症状の現れ方は個人差が大きく、人によってさまざまです。

地域全体で福祉のレベルアップ
市ではこんなことに取り組んでいます!

思いやりのヒントを見つけよう
「合理的配慮の提供事例集」の作成

→合理的配慮とは…

障害のある人からの求めに応じて、サービス等を利用するに当たり障壁となっている物事を取り除くこと(その対応が業務上過度な負担とならない範囲のもの)。場面ごとの事例と解決のための提供事例集を作成しました。

例えば…

車いすを利用している人のために、出入り口の段差をなくす。

誰もが自分らしく暮らせるまちへ
『大津市手話言語条例』の制定

「手話」や「手話を使う人たち」のことを知ってもらい、誰もが安心して暮らせる大津のまちをつくるため、平成31(2019)年1月1日に条例を制定・施行しました。

手話講座や手話啓発の出前講座、手話通訳者の派遣といった施策を実施しています。

手話言語条例は大津市役所Youtubeチャンネル(動画)へ

おおつ光ルくんと学ぼう大津手話ハンドブック

聞こえない人とのコミュニケーションや手話を学べるハンドブックを、市ホームページで公開中。

ハンドブックは大津市ホームページ

NEW
災害時でもみんなに安心を
非常用電源装置の購入費助成

令和7年8月1日スタートの新制度です。市では、災害等で長時間停電が発生した際の一助として、在宅で常時人工呼吸器を使用する人へ、人工呼吸器の非常用電源の購入費用を助成します。

申請方法など詳しくは市ホームページ

スポーツがつなぐ笑顔とまちの輪
障害者スポーツの普及振興

障害の有無にかかわらず、誰もがスポーツを楽しむことができるよう、県内で開催されている大会の周知や受付のほか、全国障害者スポーツ大会(障スポ)に出場される市内の選手に激励金を交付しています。

分かり合おう まちで見かけるマーク(一例)

まちで見かける障害者に関するマークには、色々な種類があります。
マークの意味を知ることで、積極的な声掛けや手助けにつながり、さらには「誰もが心豊かに暮らせる共生のまち」にもつながります。

ヘルプマーク

外見からは分からなくても、手助けや配慮が必要な人が周囲にそのことを知らせるマーク。

ほじょ犬マーク

身体障害者補助犬※法の啓発のためのマーク。
※身体障害者補助犬…盲導犬、介助犬、聴導犬。

身体障害者標識

肢体不自由であることを理由に、免許に条件を付されている人が車に表示するマーク。

障害者のための国際シンボルマーク

障害者が利用できる施設等であることを表すための世界共通のシンボルマーク※。
※車椅子利用者だけでなく全ての障害者を対象としています。

市ホームページでは、これら以外のさまざまなマークも紹介しています。

広報おおつWEB、11月号特集に関する
ご意見・ご感想をお聞かせください。
アンケートフォームは
こちら

障害福祉課

TEL:077-528-2696

この記事の関連タグ

友だちや家族に教える

RANKING人気記事ランキング

EVENTS直近のイベント