
高齢者の5人に1人が認知症またはその予備群と言われており、認知症は多くの人にとって身近なものとなっています。
市では、認知症と診断されても、本人やその家族が住み慣れた地域で安心して暮らせるまちを目指しています。
認知症になっても自分らしく!

新しい認知症の考え方
令和6年1月に施行された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」は、認知症になったら何もできなくなるという考え方を改め、住み慣れた地域で、その人らしく暮らし続けることができるという「新しい認知症の考え方」を示しました。
市ではこの考えの下、認知症カフェをはじめ、誰もが安心して支え合えるまちづくりを進めています。

認知症カフェとは
認知症の方やその家族、地域住民や専門職など誰もが気軽に集える交流の場です。
各カフェでは情報交換や相談、地域とのつながりを深めるきっかけづくりなど、参加者が安心して過ごせるさまざまな取り組みが行われています。
また認知症カフェで人々と交流することは、孤立を防ぎ心身を活性化させるため、認知症の予防にもつながるとされています。
「認知症カフェ」に集う皆さんのリアルな声を聞きました!

ここに来れば会いたい人に会える!
「認知症カフェ」は毎月、市内各地で開催され、地域の方々にとって月に1度の楽しみになっているといいます。「家に一人でいると、誰かと話す機会もなくて寂しいでしょう?『認知症カフェ』が家の近くにできてからは、ここに来るだけで皆と会えるから嬉しいです。」と心待ちにされています。
いつも世間話に花が咲き「最近どうしてる?」「体調は変わりない?」といった何気ない会話が、利用者の心を温かく、そして元気にしています。

たくさんの人が集まる場所だからこそ予期せぬ再会も。
「ずっと会いたいと思っていた人がいたんですが、足が少し悪くなったし、特別用事もないのにわざわざ訪ねるのも気が引けるな…と思っていたら、なんとここで再会できたんです!もう本当に嬉しくて、感動しました。」
月によって変わるイベントが楽しみ!
「認知症カフェ」の活動内容は、料理を作ったり、トランプで遊んだりとその時と場所によってさまざま。

この日は、採れたての玉ねぎをたっぷり使った牛丼が振る舞われました。
「今日は牛丼が食べられると聞いてきました。妻が亡くなってから、家に一人でいることが増えたので、色々な人としゃべりながらおいしいお昼ご飯まで食べられる場所があるのは、本当にありがたいですね。」「月によってイベント内容が変わるので、いつも楽しみです。ふらっと気軽に立ち寄れるのがいいですね。」
午後からは、ビンゴ大会も開催され、大いに盛り上がりました。
これからも続いていく大切な憩いの場
「認知症カフェ」は長い間通い続ける方がたくさんいらっしゃいます。

「友達が誘ってくれたので一緒に通っています。」という方や、「以前は自分たちでお茶会を開いていたけれど、ここに来るだけでみんなと会えるようになった。毎月来るのが楽しみです。」という方もいます。

近所の子どもたちも遊びにきてくれるので、世代を超えた交流も生まれています。
「地域の人たちの心を支える場所として、これからも長く続けていきます。」とスタッフの方が語るように、これからも「認知症カフェ」を通じて笑顔と活気に満ちた交流が続いていくことが期待されます。
認知症の方だけじゃない!
子どもから高齢者まで誰もが気軽に集える憩いの場 認知症カフェは市内13カ所に!
①笑縁カフェ
日時/第2日曜14時~16時
住所/緑町4-1(真野北公民館)
☎︎080-5717-6092
②さくらカフェ
日時/第4月曜13時30分~15時30分
住所/坂本1丁目8-5(琵琶湖病院)
☎︎077-578-2023
③3ReSカフェ
日時/第3木曜13時30分~15時30分
住所/坂本4丁目14-30(3ReSホーム比叡山坂本地域交流室)
☎︎077-576-4549
④かふぇサコージュみき
日時/第4木曜13時30分~15時30分
住所/あかね町14-7(サコージュみき)
☎︎077-531-1511
⑤ありのままカフェ
日時/第4土曜11時~13時
住所/二本松1-1(ブランチ大津京)
☎︎090-2014-6842
⑥おてらdeカフェ
日時/月1回日曜14時~16時
住所/長等1丁目5-19(長壽寺境内地)
☎︎077-522-6123
⑦ほっこりカフェ
日時/第3土曜10時~12時
住所/昭和町8-15(膳所在宅ケアステーション陽だまり)
☎︎077-524-0380
⑧オレンジ倶楽部カフェ
日時/第4金曜10時~13時
住所/大石東4丁目5-6(小桜の里)
☎︎077-546-5167
⑨サロンいっぷく
日時/毎月日不定で開催10時~13時
住所/新免2丁目16-10(新免営農組合経営システム改善施設)
☎︎080-1475-9239
⑩ひとやすみカフェ
日時/第4水曜13時~15時
住所/一里山7丁目1-1(フォレオ大津一里山1階大垣書店内)
☎︎070-6548-2029
⑪ほっとカフェみちくさ
日時/第3日曜10時~12時
住所/瀬田1丁目15-3(みちくさリハビリデイサービス)
☎︎077-545-7845
⑫瀬田東認知症予防カフェ
日時/第4水曜10時~12時
住所/一里山3丁目16-1(瀬田東公民館)
☎︎070-2415-7620
⑬結芽(若年・軽度認知症カフェ)
日時/第2水曜13時30分~16時
住所/本丸町1-1(京都信用金庫膳所支店)
☎︎070-2415-7620
認知症カフェについて、詳しくは市ホームページへ。
認知症とともに歩むヒント
もし自分や大切な人が発症したら…

市では、認知症の早期対応に向けた施策、認知症当事者や家族への支援、認知症の理解を深めるための活動など、さまざまな取り組みを実施しています。
自分や家族の「もの忘れ」が気になる人
ヒント1: 認知症になる前の早期対応を知ろう
「認知症の前段階」と呼ばれるMCI(軽度認知障害)をご存知ですか?
MCIは、認知機能が少し低下している状態のことで、放置すると認知症へ進行する場合があります。
この段階で、バランスの良い食事や定期的な運動、十分な睡眠、社会活動への参加などを心掛けることで、改善する可能性があります。できることから少しずつ、生活習慣を見直してみましょう。
また、継続的な観察を行い、気になる症状がある場合は早めに専門機関へ相談しましょう。具体的な支援制度や相談窓口について知りたい場合は、最寄りのあんしん長寿相談所へお問い合わせください。

あんしん長寿相談所一覧は市ホームページへ。
高齢者だけじゃない
若年性認知症
65歳未満で認知症が発症した場合は「若年性認知症」と呼ばれます。例えば、仕事でミスが増えたり、家事がおっくうになっても、それが認知症によるものだと気付かないこともあります。もし「いつもとちょっと違うかも?」と感じたら、医療機関や地域の支援窓口に相談してみましょう。
認知症は早く相談して、早く発見することが重要な病気です。認知症と診断されても、何もできなくなるわけではありません。早く相談すれば、あなたの人生をよりよく生きる時間とヒントを得ることができ、前向きに歩める可能性が広がります。
不安を感じたら
認知症簡易チェックサイト
簡単な質問に答えるだけで認知症の兆候を確認できます。ご自身や家族について、もの忘れなど気になることがあれば、チェックしてみましょう。
STEP01:大津市認知症簡易チェックサイトを開く
STEP02:質問に答える

STEP03:結果を確認する

STEP04:必要に応じて相談窓口へ

認知症に関する支援や情報を知りたい人
ヒント2: 認知症ガイドブック(認知症ケアパス)をチェックしよう
認知症について正しく理解し、不安を減らすことができるように、認知症の症状や相談窓口の案内や進行に応じた医療・介護サービスなどの支援の流れをまとめたガイドブックです。
市ホームページやあんしん長寿相談所、認知症施策推進室で配布していますので、ぜひ活用してください。

認知症ガイドブックは市ホームページへ。
たとえば、こんな支援が受けられます
行方不明高齢者早期発見ダイヤル
事前に登録をしておくことで、高齢者が実際に行方不明になったときに市内の協力機関にメール配信され、早期発見・事故防止につなげるものです。
事前に登録する内容/本人の写真、氏名、住所、性別、身体的特徴、よく行く先など
詳しくは市ホームページへ。
認知症高齢者等 個人賠償責任保険事業
認知症の高齢者等が日常生活における偶発の事故により、第三者に対して法律上の損害賠償責任を負った場合に、その賠償金を補償する制度です。
補償上限額/1億円
自己負担/なし
詳しくは市ホームページへ。
行方不明高齢者GPS位置情報探知システム利用支援事業
認知症の症状がある高齢者等が行方不明になったときに、その現在位置を早期に把握することができるGPS位置情報探知システムの端末機を貸与します。
初期費用/市が負担
基本料金/1,320~2,200円/月
詳しくは市ホームページへ。
認知症の理解を深めたい人
ヒント3: 認知症サポーターになろう
認知症サポーターとは、認知症について正しい知識を学び、認知症の方やその家族を応援する役割を担う人のことです。
特別なことをする必要はなく、日常生活の延長線上で、認知症の方やその家族が困っているときに手助けできるような存在であり、誰でもサポーターになることができます。
まずは知ることから
認知症サポーター養成講座
認知症について学び、認知症の方やその家族をあたたかく地域で見守りませんか。

受講された方には、認知症の方とその家族を温かく見守る応援者の目印となる「オレンジリング」と「認知症サポーター証」を配布します。
直近の開催情報
日時/11月13日(木)14時~15時30分
場所/藤尾市民センター
定員/30人
申し込み/10月10日(金)10時から電話、FAXまたはメール(氏名、連絡先、住所を書いて)で認知症施策推進室へ
FAX077-526-8382 ✉️otsu1456@city.otsu.lg.jp
詳しくは市ホームページへ。
\介護について楽しく学べるイベント/

ゲストと外国人介護職員とのトークショーや介護のことが分かるビンゴ大会、介護事業所や大学生、地元商店等によるゲームや体験コーナー・オープンカフェ&マルシェなど盛りだくさん。
出演は杉浦なおやさん(司会)、ELVAさん、けん玉「たいが」さん、サザキヒロシさんほか。

\介護相談もできます/

日時/10月25日(土)10時~15時
場所/ブランチ大津京
料金/一部参加費が必要
問い合わせ おおつ介護フェスタ実行委員会事務局(介護・福祉人材確保対策室内)☎︎077-528-2803
詳しくは市ホームページへ。
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