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【特集】中消防署が新しく生まれ変わり、さらに進化!命を守るおおつのしくみ

まち・環境
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中消防署の進化した機能を徹底解剖!

山とびわ湖に囲まれ、南北に長く伸びる大津市は地域によって想定される災害が異なるため、きめ細やかな備えやサポートが必要不可欠です。
令和6年12月に中消防署の新しい庁舎が完成し、運用を開始しました。災害に強いまちを目指して、命を守るしくみづくりをさらに進めていきます。

進化① 庁舎全体をフル活用

庁舎建物そのものを訓練設備として有効活用できるように工夫し、さまざまな災害を想定した訓練ができます。

高さ10m・傾斜80度の険しい山肌を再現。

マンション構造のバルコニーで、現実に即した救助訓練が可能に。

進化② 市民の防災力向上をサポート

「災害に強いまち」を目指すためには、一人一人の防災力の向上も欠かせません。そのため、市民の皆さんが訓練施設として利用できる、模擬家屋や水害体験施設が新設されました。

家の台所をイメージした施設で、消火器の使い方などを教えてもらいながら訓練ができます。

浸水時の水圧の強さを、ドアの開閉や水中を歩いて体験できます。

防火講習などで使用する模擬屋内消火栓等を備えており、実践的な訓練ができます。

進化③ 浸水対策もばっちり

近年多発している大雨に備え、浸水対策も施しています。床の高さは、びわ湖洪水時の浸水想定深以上に設定し、ライフライン設備は屋上に設置しています。1階はコンセントを高さ1m以上の位置にしたり、室内への各入口に浸水防止用の止水板を設置したりするなどの工夫を施しています。

万が一の浸水などに備えて、受水槽や自家発電設備などはすべて屋上に設置。

止水板を設置し、庁舎内の浸水を防ぎます。

進化④ もしものための備えを強化

大規模災害が起きたときに皆さんが頼れる防災拠点として、さまざまな事態に備えています。給油なしで72時間連続稼働できる非常用自家発電設備やマンホールトイレ、緊急時の対応スペースを兼ねた大会議室などが整っています。

電気や水道が止まった場合に、ふたを開けて上にテントと便座を設置し、衛生的なトイレの機能を果たします。

市役所から移転しました

住所:皇子が丘三丁目2番1号

市民の安心・安全を守るために、「耳」と「声」で支えているのが、市役所新館3階にある消防指令センター。市内の119番通報を24時間・365日受信し、消防・救急・救助のスキルを持った指令管制員が消防車や救急車を適切に“1秒でも早く”現場に出動させ、現場の隊員へ活動指示や情報提供を行っています。

1.通報を受け、即座に対応を開始

2.場所を正確に把握し、出動指令を発信!

出動指令!
緊急の指令がリアルタイムで消防署へ

3.指令受信!一瞬で出動態勢に

4.スピードが命!迅速に移動

5.瞬時に変身!早着替え

防火衣や個人装備は毎朝各自で着装しやすい状態に準備しています

6.短時間で的確に作戦会議

現場までのルートや状況を確認

7.市民を守るためいざ現場へ急行!

8.到着まで落ち着いて安全な場所でお待ちください

1人でも多くの命を守るため、119番の適正利用をお願いします!

消防指令センターには年間約3万件の119番通報が入ります。その中には電話番号や停電情報の問い合わせ、「エアコンのリモコンがないから探してほしい」など緊急性のない通報も含まれています。このような通報は限りある緊急回線を塞いでしまい、緊急性のある通報の妨げになります。
また、「サイレンを鳴らさないで来てください」という通報を受けますが、緊急車両はサイレンを鳴らして走行することが義務付けられていますので、ご理解・ご協力をお願いします。

搬送状況

​​※令和6年救急搬送実績より。

搬送された方の約6割が軽症です

救急車は「緊急」に医療機関を受診するための手段です。緊急性のない救急車の利用により、本当に救急車が必要な方への対応が遅れ、救える命が救えないかもしれません。

地震や風水害などの大きな災害が他府県で発生した際には、滋賀県内の7つの消防本部からなる「緊急消防援助隊滋賀県大隊」が被災地に派遣されます。
普段は、大津市の安心・安全を守るために活動している消防指令センターですが、大規模災害時には緊急消防援助隊滋賀県大隊の活動を支援する「後方支援本部」を同センター内に設置し、被災地で活動している隊との連携を図っています。

令和6年1月1日に発生した能登半島地震では、緊急消防援助隊滋賀県大隊が石川県珠洲市内で救助活動を行い、消防指令センターからは3人が被災地へ向かいました。道路網が寸断されているため、海上自衛隊の護衛艦やヘリコプターで被災地へ入り、余震が続く中で救急救助活動を行いました。また、通信網が途絶えてしまった現場では、衛星電話などを使って後方支援本部や総務省消防庁と連携を図りました。

能登半島地震の救助活動の様子

被災地に派遣された職員の声

消防指令センター
小田さん(左)大西さん(右)

能登半島での救助活動中に地域のつながりの強さを感じる場面が多くありました。自身も被災されているのにも関わらず、消防団員を含む被災地の方々に救助現場への案内をしていただきました。「この家の住人はいつもあの部屋で生活している」ということまで把握され、事細かに情報を伝えていただいたことで、スムーズな救助活動につながりました。

もしもの時に、互いに気にかけられる関係性を普段から築いていただき、地域コミュニティの結びつきを大切にしてください。
私たちも皆さんの命を守るために全力を尽くします

消防団員の声

\ 消防団員募集!/

  消防団員 奥田さん

大津市の皆さんに伝えたいのは、まずは自分や家族を大事にしてくださいということです。その上で、少し余裕ができたら、地域のために小さなことでも行動してみてください。例えば、災害時に自分がどんな助けができるかを考えるだけでも大きな一歩です。

私は、自分にできることがあるのではないかと考え、消防団に入団しました。活動を通じて学んだ知識を活かし、身近な人の役に立てることが、私にとってやりがいであり、非常に嬉しいことです。また、各地で起きている災害を「自分事」として捉え、災害が起こる前に何をするべきかを考えるきっかけにしてほしいです。

普段からの備えのポイントは?

能登半島地震では、電気や水道などのライフラインの他、スマートフォンなどの電話通信網も寸断されました。そのような中で、あらかじめ家族で避難場所を決めていたことで、連絡が取れなくても指定した場所で会えたというケースが数多くみられました。


また、被災地で不足していたのが「飲料水」でした。洗濯や手洗いは雨水や雪解け水で代用できますが、きれいな飲料水を多めに備蓄しておくことが必要です。

消防総務課 ☎️077-525-9901
消防指令センター ☎️077-522-0119

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